
不動産所得や事業所得が生じる業務に従事している方は、青色申告を実行することで次のような特典を受けられます。
| 青色申告者 | 左記以外の者(白色申告者) | |
|---|---|---|
| 専従者(生計一等の親族等)への給与 | 事前の届出により、原則として、全額必要経費に算入可 | 配偶者86万円、その他50万円を限度として必要経費に算入可 |
| 青色申告特別控除 | 日常の取引を複式簿記に従い記帳し、「損益計算書・貸借対照表」等と共に確定申告書を提出期限内に提出した場合、65万円の控除が可能。それ以外の場合いは、10万円の控除可能 | 適用無し |
| 純損失の繰越控除、繰戻還付 | 事業所得や不動産所得などが赤字になった場合には、その損失を翌年以後3年間繰り越すことができます。また、前年も青色申告をしていれば、損失の繰越とは逆に前年の所得から差し引き、所得税の還付を受けるという損失の繰戻しもできてしまいます。 | 適用無し |
| 少額減価償却資産の全額一時費用化 | 取得価額30万円未満の減価償却資産は全額経費に計上することができます。(年間300万円以下を限度) | 取得価額10万円未満の減価償却資産は全額経費に計上することができます(原則通り)。 |
【青色申告の適用を受けるためには】
事業所得、不動産所得、山林所得のある方が、青色申告の適用を受けようとする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。平成21年の4月に承認申請書を提出した場合には、平成22年からの適用となりますので注意して下さい。
尚、その年の1月16日以後に新たに事業を始めた方の提出期限は、開業の日から2ヶ月以内となります。
個人の所得に対しては、所得税、住民税が課されます。また、個人事業主に関しては、この他に事業税が課されます。平成21年12月31日現在、各税目の税率は下記の通りです。
1、所得税
| 課税所得(※) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | - |
| 195万円超 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超 1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
(※)課税所得とは、例えば給与所得者であれば、給与収入から、給与所得控除や、扶養控除、基礎控除を控除した残額です。
2、住民税
一律10%(他に均等割4000円等が課されます)
3、事業税
| 業種 | 税率 |
|---|---|
| 第1種事業 物品販売、金銭不動産貸付、製造、運送、倉庫、駐車場、請負業等 |
5% |
| 第2種事業 畜産、水産業 |
4% |
| 第3種事業 医師、弁護士、コンサルタント、理容、デザイン等 |
5% |
| あん摩・マッサージ、指圧・はり・きゅう等医業に類する事業 | 3% |
(※)事業税を計算する際は、事業主控除と呼ばれる特別控除(年間290万円)を控除した残額の所得に対して、上記の税率が適用されます。
個人事業主の方であれば、小規模企業共済掛金の活用をお勧めします。毎月1,000円から70,000円の範囲内で、将来の退職金代わりに積み立てていくことができる制度です。この掛金については、特別に全額、所得から控除することが認められています。
必ずしも必要であるとは限りません。電車代やバス代、香典や結婚祝等に関しては領収書がもらえませんので、支出した事実を、現金出納帳等に記載しておいてください。
サラリーマンの場合には、原則として副業による所得(収入から必要経費を控除した残額)が20万円以下の場合には、確定申告は不要になります。20万円を超えた場合には、確定申告が必要となりますので注意が必要です(2カ所から給与をもらっている方も必要です)。
実務上は、会社が年末に計算してくれるため馴染み大変薄いのですが、サラリーマンが税金を計算する際には、下記の給与所得控除額が必要経費として認められ、給与収入から控除されています。
| 給与収入 | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 1,800,000円以下 | 収入金額×40% (最低650,000円) |
| 1,800,000円~3,600,000円 | 収入金額×30%+180,000円 |
| 3,600,000円~6,600,000円 | 収入金額×20%+540,000円 |
| 6,600,000円~10,000,000円 | 収入金額×10%+1,200,000円 |
| 10,000,000円~ | 収入金額× 5%+1,700,000円 |
また、該当するケースは非常に少ないですが、次に掲げる支出が、上記により算定された金額を上回る場合には、次に掲げる支出の合計額(会社から補てんされる金額を除きます)を、必要経費として給与収入から控除することができます。
下記費用が、医療費控除の対象になります。但し、年間の医療費が10万円を超える場合に限り、その超えた分が、所得控除の対象となります。納税者本人に加え、納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために支払った医療費についても、納税者本人の所得から控除することが可能です。
確定申告書を提出しないサラリーマンの方については、医療費控除を適用し「還付申告書」を提出することにより、税金が還付されます。意外と知られていないのですが、還付申告の期限は、医療費控除を受けようとする年の翌年の1月1日から5年を経過した日、、つまりは、5年後の12月末となっています。5年間有効ですので、是非昔の医療費の領収書を、もう一度探してみてください。
| 項目 | 下記費用も控除の対象になります |
|---|---|
| 医師や歯科医師による治療 分娩費用や助産婦による介助費用 |
通院するための交通費、医療用具の購入代、入院の部屋代や食事代等 |
| 治療、療養に必要な医薬品の購入 | ドラッグストアで購入した医薬品(健康食品等を除く) |
| 病院などへの搬送費用 | タクシーで搬送した場合にはタクシー代 |
| あんま、マッサージ師、はり師、きゅう師等による施術費 |
| こんな費用は注意 | |
|---|---|
| 人間ドックや健康診断費用 | 医療費控除の対象となりませんが、診断の結果重大な病気が見つかった場合には、それら費用も対象になります。 |
| 健康食品飲料 | 原則として、医療費控除の対象となりません。 |
| 美容整形費用 | 原則として、医療費控除の対象となりません。 |
原則として贈与を受ける形式にはなるのですが、結婚から破綻するまでの間、2人が共同で築いた財産を、離婚を機に分けるという趣旨から、非課税とされています。
しかし、不動産を財産分与する場合は、要注意です。不動産を分与した場合には、その不動産を時価で相手に売却したことになりますので、含み益がある場合には、財産をあげた方に、譲渡所得に対する所得税が課されます(実務上は、時価は一体幾らなのか?という難しい問題もあります)。
もう一点留意点があります。不動産を財産分与する場合、マイホームを財産分与する場合がありますが、その場合でも「居住用財産を譲渡した場合の3000万円控除の特例」は、親族間の譲渡ですので利用できません。